引きこもり9年、「白髪に気付いた」40代男性が部屋を出て…正社員に 「背中押してもらった」ケアと就労支援のタイミング

 35歳から50歳未満の就職氷河期世代で、長期間無業状態にある人たちへの就労支援が課題となる中、9年間家に引きこもっていた鹿児島県内の男性(43)が、県の就職促進事業を通じて正規職員となり今秋から働き始めた。「背中を押してもらった」と語る男性の表情は明るく、「経済的にも安定したい」と意気込んでいる。

【写真】就労体験で小松菜を収穫する男性(左)=10月、鹿児島市

 男性は、バブル経済崩壊後の就職氷河期(1993年~2004年ごろ)に県内の高校を卒業。正社員として就職したが、勤務先はいわゆる“ブラック企業”だった。休日はほぼなく、長時間労働が当たり前の職場。激務が続き、脳梗塞で倒れたことも。何とか15年ほど勤めたが、メンタル面の不調で出社できなくなると、事実上解雇された。

 県内の実家に戻った当初は周囲の目もあり、「働かなければ」という気持ちもあった。ところが、次第に部屋にこもるようになったという。家族とも話さなくなり、いつしか声も出なくなった。

 それから9年。60代の親が病気で働けなくなり状況が一変した。男性の今後の生活を心配した親族が役所に相談。相談員が派遣され話をするようになった。男性は「自分の白髪が増えたことに気付き、このままでは一生動けなくなると思った。ここで部屋から出るしかないと背中を押された」と振り返る。

 男性は、県の就職促進事業「35(サンゴー)就労チャレンジ!!」の一環として、9月末から鹿児島市内の農園で就労体験をすることに。黙々と小松菜の収穫に励んだ。1日2千円の日当が支払われ、「働いているという実感が湧いた」。就労意欲を取り戻した。 当初は、民間会社が受け入れる予定だったが、男性の運転免許が失効していたため、話は流れた。そんなとき、同事業を県から受託し男性を支援していたNPO法人ワーカーズコープ(同市)が、男性の就労への強い意志を確認し、正規職員として採用。11月から関連施設で働き始めた。

 「手を差し伸べてもらうタイミングがよかった。周囲の助けがなければ、引きこもり生活から抜け出せなかった」と男性は語る。

 男性と面談した同NPO法人の精神保健福祉士竹田寿昭さん(66)=同市=は「背中を押すタイミングがいいとうまく就労につながる」と説明。「引きこもっている人にどう働きかけるかが大切。事前に家族が専門家の意見を聞くなどし動き出す時機を見極めてほしい」と話す。

 事業の問い合わせや相談は「35支援室・鹿児島」=099(297)4949、大隅=0994(37)5639。要予約(平日午前8時半~午後5時半)。

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  • fqwt*****

    辛い過去に打ちのめされたんだろうね。根が真面目なんだろうだからこそ余計に引き篭らざる状況になってしまったんだろうな。NPOでも働けることは良いことです。今非営利団体の人でも頭を使えば下手な会社より稼げる時代になりました。何とか今までの分を取り返せるよう立派な社会人になれるよう応援します!

    • mrc*****

      いい話だ。うらやましい。自分の兄も三年引きこもっている。周りがとやかくいって働いてるならとっくに働いている。肝心なのは本人のやる気。コロナ禍でますます仕事もないだろうし、働く意欲が生まれるような何か変わるきっかけがとにかくほしい。

      • skzhy*****

        日本を蝕むダメ人間て多いよな

      • ktcx*****

        dizあなたもその1人^ ^

      • ygsu*****

        俺は一応納税してるからマイナスにはなってないだろ

      • efu*****

        やる気以前にこれまでの家庭環境を見直してみてはどうでしょうか?

      • qsva*****

        ake***** さん、大変ですね。親はやっぱり末っ子、まして娘だったら甘いんですよね…。そしてあと10年もしたら、今度は子供が同居してくれてるだけで、老いてきた親には心強い存在と感じられ、ますます子は自立のチャンスから遠のきます。うちの実家はそうでした。そして自立し損なった子は、自分の生活の不安が一生ついて回ります。50代、60代…親の介護と自分の老後(経済面だけでなく、身寄り、家族がいない)、うちの弟はあっという間に60を越えてしまいました。兄弟である私、そしてあなたが、唯一の「身内」なわけで、無関係で済ませられるわけではないので、なんとか少しでも妹さんが若いうちに、手を打った方がいい気がします。ただ口だけ出すのは全然、効きませんけどね。

    • nnb*****

      もともと真面目な方なんだろうね。人手不足の今こんな真面目な方が働いてくれるなら受け入れた会社も過去なんてどうでもいい話なんじゃない。

      • udlrx*****

        こんなんじゃダメなんだと気付いてくれたのが良かったこれからも頑張って欲しいです

    • blqi*****

      私も同世代で、超氷河期でした。今のようにフリーターとか言う言葉もなく、派遣も浸透していなかった時代。本当に大変でしたが、中小企業からパンフレットが来たら玄関の土足のところに置かれていたり「氷河期でも決まる人は決まる。あなたはダメな人間。どこにいても勤まらない」と、母親は支えてくれませんでした。ところが大手企業に内定出たとたんに、「毎日ご飯作ってあげたお母さんのおかげ」と言い出す始末。氷河期が辛いより、家族の言葉が辛かった。やっぱり支えとなる人は必要。

      • skfvi*****

        あなたの人生ですから、思う様にでいいんですよ!

      • cjk*****

        admさん、身内からの言葉の方が辛かったりしますよね。私の母は何かと「手に職を」をと言っていました。その洗脳もあり医療従事者となりました。結婚後夫からのDVで抑うつになり、夫からしばらく離れたいが、身体が動かないから助けて欲しい、と人生で初めて泣いて助けを頼んだ。しかし、母からの言葉は「夫婦の問題は夫婦で解決しなきゃ。近くだったら助けに行けるけど…」だった。友人に頼んで助けて貰ったが、まさかの命の助けを家族から拒否された事に凹みました。その後、弁護士たてて離婚し、体調が戻り、その後一切助けを求めず、何でも一人で出来るようになりました。家もおひとり様用に買ったり。何年かぶりに、ふと最近電話がかかってきて「コロナ禍で戦ってる貴女を誇りに思う。マンションはいくらの買ったの?」って言うんです。あまりの口先ぶりに唖然としちゃいました…そんな親もいるんです…泣。

    • jxzn*****

      うちの職場にも引きこもり20年以上だった方が就労支援を経て入職された。初日、滝のような汗をかきながら緊張して直立する姿を見て、指導者にあてられた自分は彼を全力で支えようという気持ちになった。『今朝ここに来るためにどれほどの勇気が要ったのだろう』と考えるだけで、こちらの涙が溢れてしまいそうなほど心をうたれた。昼の弁当を一緒に食べながら少しずつ会話をしたり、目線を合わせてくれるようになったとき、しばらくして職場に慣れて来た頃に初めて笑顔を見せてくれたときは心の底から嬉しかったよ。今、彼は職場になくてはならない存在。真面目で努力家で欠勤なんてしたこともない。性格なのかな、物静かな人だけど、自分はいつも彼の笑顔を見たくて色々話しかけてしまう(笑)引きこもるきっかけがあったように、そこからまた抜け出すきっかけが必要。それを生かして一歩踏み出して欲しい。応援します!

      • uor*****

        相手の気持ちに寄り添えるあなたみたいな方が指導担当者で本当によかったと思います。

      • hdig*****

        素敵なお話ですね。その方も、あなたのような方と出会えて幸せだと思います。自分自身の気持ちももちろん大切だけど、踏み出した先での人との出会いも、とても大きいと思います。

    • opue*****

      氷河期長すぎる…自分自身の老化に気づいた時はもう頑張らなくていいやって思った。この人はえらいな。

      • xedw*****

        でもさ、死ぬまでには人生まだまだ長いよ。だから もう遅いなんてことはないと思う。

    • oeen*****

      昔引きこもりの友人が暴れていたので申し訳なかったが荒っぽく静止したことがあったなもちろんそのあとしっかり話を一生懸命きいたそこから友人も立ち直り今では働くのはもちろんボランティアに精一杯頑張っているなにがきっかけになるかはわからないが一歩を踏み出せて良かったと言っている

      • zsstf*****

        しっかりお話を一生懸命聴いてあげる、その友人さんは友人に恵まれたと思います。 そしてあなたも凄い社会貢献できたと思います。

    南日本新聞

    Posted by jinchangz